道教委、適正化通知知らず業務請負拡大/真下道議迫る | 08.06.24 |
「官製ワーキングプア(働く貧困層)を生む業務請負はやめよ」。日本共産党の真下紀子道議は24日、定例道議会予算特別委員会で、道立学校で問題となっている業務請負を取り上げました。
道教育委員会は昨年度から、道立学校の現業部門に民間委託を導入。今年度、公務補業務が41校で、学校給食と寄宿舎給食の調理業務が9校で委託されています。
釧路管内の高校の場合は、年間契約額が公務補一人あたり247万円、石狩管内は224万円、上川管内216万円となっています。
道教委が最低賃金を上回るよう「最低基準価格制度を設けて契約している」と答えたのに対し、真下氏は「請負や派遣会社の中間利得は30%を超えている。(道立学校の)公務補の年収は、151万円から最大で172万円にしかならない」と告発。「官製ワーキングプア」を生んでいる道教委の責任を厳しく追及しました。
真下氏の質問で道教委が昨年6月に発行した厚生労働省の業務請負「適正化」通知の存在すら知らないまま、学校現場に業務請負を拡大している実態が判明しました。
通知は、請負事業の雇用管理の改善と適正化をすすめるため、請負業者だけでなく発注者(道教委)の講ずべき措置が明記されたガイドラインが添付されています。
真下氏が「ガイドラインについて承知しているか」と質問すると、道教委はえられず、議事が一時中断しました。
再開後、真下氏は「ガイドラインに請負労働者の保険加入を確認すること」や、偽装請負を防ぐため「請負開始後も指揮命令系統を定期的に確認すること」が発注者に定められていると指摘。ガイドラインに沿った対応を強く求めました。
道教委は「適切に対応する」と答えました。
(08年06月28日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)
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