外来種バスターズが監視活動/真下議員のレポート | 08.05.10 |
ツツジがいっせいに開花した東川町で10日、外来種・セイヨウオオマルハナバチの監視活動が行われました。東京大学保全生態学研究室と、ボランティアでつくるセイヨウオオマルハナバチ・バス夕ーズ、上川支庁、環境省などが協力して実施したもので、今年で3回目です。
冷え込みの強い監視活動の当日、約50人が参加し、セイヨウオオマルハナバチ(以下・セイヨウ)の女王バチ36頭と働きバチ1頭を捕獲しました。1頭には営巣の印といわれる花粉ダンゴがついていました。
セイヨウは、黒と黄色のしま模様で、真っ白なお尻が特徴です。
私は、捕獲監視活動を続けている日本共産党の鶴間松彦町議とともに参加し、これまでもたびたび道議会でとりあげてきました。
今年は寒さが続いたため、数が少なかったようですが、「モズの速贄(はやにえ)」にされたセイヨウが発見されるなど生息の痕跡がありました。
セイヨウは、トマトなどのハウス栽培で受粉を助けるために1990年代、ヨーロッパから輸入されました。しかし日本にもともといなかったセイヨウがハウスを逃げ出して野生化したときに生態系に与える影響が心配されていました。
繁殖力や餌や巣などで競争力が強いセイヨウは全道に広がり、エゾオオマルハナバチなど11種類の在来マルハナバチを駆逐し、置き換わりが懸念されています。
2006年9月には、外来生物法に基づく「特定外来生物」に指定され、原則として飼養や運搬、保管が禁止されました。トマトなどの農業に利用する場会には、飼養許可を受け、引き続き使用ができます。
07年は、29市町村で2万9525頭を目撃し、2万7827頭を捕獲しました。上川管内では、1万2千頭を超える目撃情報が寄せられています。大雪山国立公園内でも目撃され、高山植物への影響が懸念されるため、ふもとの乗用町では町民ぐるみの監視・捕獲活動が広がり、散歩や庭での捕獲も行われています。4月から6月は、越冬から目覚めた女王バチが営巣・産卵前のため、捕獲が効果的といわれています。
セイヨウ・バスターズには、誰でも参加できます。「防除従事者証」が発行され、捕獲活勤を行う際には貸し出された腕章をつけ、法律に基づく適切な活動であることを対外的に示しています。
(日本共産党道議会議員・真下紀子)
〒060-0002 札幌市中央区北2条西6丁目
TEL011-231-4111(内線33-181)FAX011-232-4763