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道議会での取り組み
2008年予算特別委員会

【真下紀子道議、天下り、入札問題、政治献金についてただす】 08.10.01

2008年10月1日 予算特別委員会 知事総括質疑概要

質問者 日本共産党 真下紀子 議員

天下りについて要綱の見直しを要求

質問する真下道議予算特別委員会で質問する真下道議

○真下紀子委員

天下りについて伺います。

北海道開発局による官製談合が断罪をされましたが、その一角をなす天下りについて伺いたいと思います。

元教育長や前副知事などが、要綱の協議規定などを使って指定席の解除に抵抗したり、みずからの給与の大幅アップをねらうなどは見苦しい限りだと言わざるを得ません。

このような行為を防ぐためにも、要綱破りには厳しい罰則を設けるなど、これまで私どもが長きにわたって指摘をしてきたように、要綱の実効ある見直しを早急に行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

○岡田俊之副委員長

知事高橋はるみ君。

○高橋知事

再就職取扱要綱の見直しについてでありますが、再就職取扱要綱につきましては、これまでも、さまざまな御意見があり、検討すべき課題についても御指摘がございまして、私どもとしても、そのように認識をいたしているところでございまして、私といたしましては、今後、団体の定義や要件に加え、要綱の遵守に向けた実効性のある方策なども含め、要綱のあり方について検討を行い、関与団体の見直しなどとの整合性を図りながら、年度内をめどに、幅広い観点から鋭意見直しを行ってまいりたいと考えております。

以上であります。

○真下紀子委員

やっと見直すということだと思いますけれども、前副知事の言動は、道民はもちろんのこと、OBを含めまして、ほとんどの道職員から批判の声が沸き上がっています。麻生新総理のように、知事も、みずからの任命責任というものをはっきりと認めて、道民に謝罪すべきではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。

○高橋知事

道職員の再就職についてでありますが、今回、農業開発公社の理事長の報酬額をめぐりましては、道民の皆様方から、御疑問の声やさまざまな御意見が寄せられており、種々お騒がせをしていることについては、私といたしまして大変残念に思っているところであります。

現理事長の再就職につきましては、公社からの人材紹介要請に基づき、要綱の遵守を前提に、道から紹介を行ったものであり、道民の皆様方の御批判や誤解を招くことのないよう、要綱の厳格な運用に努める必要があるものと考えております。

以上であります。

○真下紀子委員

全く他人ごとのような発言だと思います。知事の片腕だった方じゃないですか。

ましてや、ここに承諾書があるのですけれども、この承諾書にサインしてもらって、再就職先を紹介したのじゃないですか。知事の責任は全くないということなのですか、いかがですか。

名ばかり副知事だったわけじゃないでしょう。

○高橋知事

道職員の再就職に関する重ねての御質問でございますが、今回の農業開発公社の理事長の再就職につきましては、公社からの人材紹介要請に基づき、要綱の遵守を前提に、道から紹介を行ったものであり、道民の皆様方の御批判や誤解を招くことのないよう、今後とも、要綱の厳格な運用に努めてまいりたいと考えております。

私といたしましては、今回の件に関する議会での御議論やさまざまな御意見を踏まえながら、要綱のあり方について検討を進め、年度内をめどに、要綱の見直しに鋭意取り組んでまいる所存であります。

以上であります。

○真下紀子委員

要綱の見直しをこれまで放置してきた知事の責任というのは大きいと思いますし知事の任命責任というのは免れるものではないと思います。この点は指摘をしておきたいと思います。

そして、この人材あっせんのようなやり方というのは、道の仕事としてはやめるべきだということを申し上げておきます。

指名停止措置のあり方についてただす

○真下紀子委員

次に、入札、契約について伺います。

当別ダムの入札では、指名停止業者の応札を認め、今回の冷水トンネルの入札では、指名停止業者の落札を認めよと議会に迫る知事の姿は、談合に全く甘い姿勢だと言えます。これでは、運転免許の停止期間中に運転を認めようというようなものではないかと思いますけれども、いかがお考えですか。

○高橋知事

談合等への対応についてでございますが、道では、これまでも、談合などの不正行為に対しましては厳しく対処してきたところであり、今後とも、そのように適切に対応してまいりたいと考えております。

以上であります。

○真下紀子委員

全く答えていませんね。知事は答えられないのですよ、談合に甘い対応をとってきているから。

それでお伺いしたいのですけれども、公正取引委員会の処分と同時に、道は間髪を入れずに指名停止処分を決定する、あるいは契約を無効とできるように、処理要領の変更をすべきと考えますけれども、いかがですか。

○高橋知事

道の指名停止措置についてでございますが、指名停止の事案に該当する場合には、道の指名停止事務処理要領に基づき、競争入札参加者審査委員会において指名停止期間などを審議し、速やかに決定をしているところであります。

以上であります。

○真下紀子委員

ところが、今回は、そのタイムラグを縫って入札したという経過があるから、指摘をしているわけです。知事は全くその考えがないということです。

そこで伺いますけれども、そういう不正の救済というのはやってはいけないわけです。指名停止期間の短縮について、質問の前提となることで、知事の御発言について確認しておきたいと思います。

知事は、記者会見で、北海道は全国一厳しい指名停止期間だということをお話しされましたが、これは、現在となっては事実ではありません。

まず、この知事の認識を訂正していただきたい。そこから質問を続けたいと思います。

今は、全国一厳しいわけじゃないのですよ。ちゃんと認めてください。

○高橋知事

先日の記者会見での発言についてでありますが、私といたしましては、道みずからの事件を契機とし平成12年に、当時としては全国的にも厳しい指名停止期間を設定し、談合等には厳しく対応してきたということを踏まえ、私の思いで発言をさせていただいたところであり、特に、官製談合等があった他県などにおいて、現在、指名停止の期間を道と同等に長くしていることについては、その場で説明もさせていただいたところであります。

以上であります。

○真下紀子委員

答えていないです。現在では、一番厳しいわけではないという認識に立っていただきたい。それから質問を続けます。

正確な情報をちゃんと知事に伝えないとだめですよ。知事が問違って考えちゃうでしょう。

○高橋知事

記者会見での発言についての重ねての御質問でございますが、現時点におきまして、道を超える対処をしている県があることは、そのとおりであります。

以上であります。

○真下紀子委員

知事に正確な情報を伝えないとだめですよ、知事が誤解してしまうのですから。皆さん、いいですか。

それで、全国一厳しい指名停止期問という前提が崩れました。崩れてもなお、知事は、不正行為を救済する指名停止期間の短縮について道民理解を得られるとお考えですか。

理解を得られると考えると、正直に言えばいいでしょう。

○高橋知事

指名停止期問の短縮についてでありますが、先ほど申しましたとおり、道では、これまでも、談合などに対しては厳しく対処をしてきているところであります。

一方で、道内の建設業、特に中小建設業の経営は大変厳しい状況にあると認識をいたしております。このため、長期間にわたる指名停止は、地域の経済や雇用に大きな影響を及ぼすことが考えられることから、総合的に判断をして、当面、指名停止期間を2分の1に短縮いたしたところであります。

以上であります。

○真下紀子委員

それでは伺います。

北海道のように経済が疲弊していると言われている東北、沖縄でも、同じように指名停止期問を短縮したりしていますか。

○高橋知事

他県における指名停止期問の短縮規定についての御質問でございますが、東北6県及び沖縄県に確認をいたしましたところ、この7県においては、短縮規定が設けられておりますが、この規定を運用した事例はないと聞いているところでございます。

しかしながら、道内経済の状況というのは、残念ながら全国の中でも最も厳しい状況にあるという認識を持っているところであり、こういった地域経済の状況にかんがみ、雇用への大きな影響なども総合的に勘案をした結果、当面、先ほど来申し上げているような指名停止期間の短縮ということを行っているところであります。

以上でございます。

○真下紀子委員

そういうことをすると、地元の企業が一生懸命まじめにやっているのに、北海道は、不正を救済するようなところと同じだというふうに思われてしまうのですよ。地域経済が厳しいのはどこも同じだけれども、不正を救済するようなところはないのですよ。

知事は、地元で一生懸命に頑張っている企業の人たちに対して、どんな思いでいるのですか。こんなアンフェアなことをやっていたら、北海道の企業が本当にひどいところだと思われるのじゃないでしょうか。

私は、こういったことは一切やめるべきだと思いますけれども、分科会審議の中で、短縮措置を当面続けると答弁をいただいています。この当面というのはいつまでのことですか。

○高橋知事

短縮措置の適用についてでございますが、ただいま、るる御説明を申し上げておりますとおり、道内建設業への影響を総合的に判断して、その期間を定めたところであるわけでありますが、指名停止期間の短縮措置の適用につきましては、今後の道内経済の状況を注視しながら、適切に判断をしてまいります。

以上であります。

○真下紀子委員

道内の経済状況をどこで判断するのですか。具体的な指標と数値を示してください。

○高橋知事

短縮措置の適用についての重ねての御質問でございますが、ただいまお答えを申し上げましたとおり、指名停止期間の短縮措置の適用につきましては、今後の道内経済の状況を総合的に判断しながら、道内建設業への影響あるいは雇用の状況などを十分に見きわめ、判断をしてまいりたいと考えております。

以上であります。

○真下紀子委員

知事は、道民に対する説明責任を果たしていないと思います。具体的に道民が理解できるような指標を示さないということは、知事が勝手に判断するというふうに思われてしまうのですよ。このことは、これからも質疑をしていきたいと思いますけれども、そういうことだというふうに厳しく指摘をしておきたいと思います。

それで、私は、昨日の質疑の中で、入札監視委員会が当別ダムの契約手続などについて審議するとしているということを明らかにいたしました。

これまで、仮契約から本契約までの間に入札監視委員会が審議を行った事例があるのか、まず伺います。

あわせて、当別ダムの入札のみならず、指名停止期間の短縮についても入札監視委員会が審議をするとしていますが、このことについて知事はどのようにお考えか、伺いたいと思います。

たくさん聞いたので、答弁漏れがないようにお願いします。

知事にちゃんと説明していなかったのじゃないですか。

きのうの分科会でちゃんと質疑をしているのだから、そんなに難しくないと思うのですけれども……。

○高橋知事

入札監視委員会の審議についてでありますが、入札監視委員会では、工事を抽出して行う審議の一環として、当別ダムについては、既に現地調査を終え、次回委員会で審議を行うこととなっておりますが、当別ダム以外では、これまで事例はなかったものと承知をいたしております。

また、同委員会におきます、指名停止期問の短縮に関しての審議についてでありますが、指名停止期問の短縮につきまして、委員より、その経過を伺いたいとの依頼があり、次回委員会において御報告をすることといたしたところであります。

以上であります。

○真下紀子委員

どう受けとめるのかという答えはないのです。私は持ち時間が少ないから、ちゃんと答えてもらわないと困るのですけれども。

時間が遅くなっていますので、私の方から申し上げます。

このことについては、これだけ、今回の道の取り扱いに問題があるということを示しているわけです。ですから、知事はちゃんと重く受けとめてください。

時聞がありませんので、次の質問に移ります。

北電役員の知事への政治献金について

○真下紀子委員

知事への政治献金についてです。

高橋知事への北電からの献金は、2007年は15人から42万円で、前年より、2人、3万円増加しています。

北電の全役員からの献金では、会長、社長など役員の格付と献金額との関係がどのようになっているのか、また、資料が残っている4年問の変化がどうか、伺いたいと思います。

○高橋知事

私の政治団体に対する個人からの寄附についてでありますが、寄附の額は、4年間を通じ、会長が10万円、社長が5万円、副社長が3万円、常務取締役が2万円となっており、監査役、取締役についてはそれぞれの対応となっております。

以上であります。

○真下紀子委員

4年間を通じて、役員の格付に応じて同じ額が献金されています。献金を受けた日付がどのようになっているか、伺います。

○高橋知事

寄附をいただいた日付についてでありますが、平成16年は役員によって異なり、18年はほぼ同一日、17年と19年は同一日となっているところであります。

以上であります。

○真下紀子委員

政治資金規正法にいう組織の関与ということが非常に色濃く疑われる事態なのです。道内企業で、このように個人献金の体裁によって献金をしているのは北電の役員だけです。このような茶番が4年も続いているのです。

知事は、北電との緊張感のある適切な関係を、こういったことが続いている中でも保てるとお考えですか。

○高橋知事

私の姿勢についてでございますが、私は、道政の執行に当たりましては、常に道民本位の立場に立って、公平公正な道政運営に努めているところでございます。

また、会社の役員の方々からの寄附につきましては、それぞれ個人のお立場で、私の政治活動や考え方に賛同され、御支援をいただいているものと理解いたしております。

以上であります。

○真下紀子委員

多分、時問がもうないと思いますので、質問としては最後にしたいなというふうに思います。

政治資金規正法によって電力6社が企業献金を自粛するかわりに、大変律儀でして、北電の役員だけじゃなくて、退職した後、連結子会社の役員になっても献金を続けているということがあります。昨年に続いて、知事の政治団体に対してそういう献金が続いています。それは、北電グループの苫東コールセンターの社長さんです。北電の副社長を退任された後も、きちっと律儀に、子会社の役員として献金を続けています。

それと同じように、電力6社が企業献金を自粛するかわりに、子会社の16社が、2007年に自民党の政治団体に計2283万円を献金していることがわかりました。これについては、やはり、政治資金規正法の趣旨に照らして疑問が残ると、日本大学の岩井教授が指摘しているわけですけれども、子会社からの献金一北電グループの苫束コールセンターの社長さんから、今でも献金を受けているのかどうかの事実をまず確認したいと思います。

その上で、私は、今回はパネルを用意しなかったのですけれども、聞いていらっしゃる方も、本当に、組織的な北電の結束力の強さを実感されたと思うのですけれども、皆さんはいかがですか。

そういう事態だと思うのですけれども、道民だれもが組織性を感じ、形を変えた企業献金との批判が大きくなっています。いささかでも疑いが生じるのであれば、献金を辞退して、こういう質問を来年はしなくてもいいようにぜひしていただきたいというふうに私は思うのですけれども、いかがですか。

○高橋知事

私の政治団体に対する個人の寄附についての重ねての御質問でございますが、ただいまも申し上げましたとおり、それぞれ個人のお立場で、私の政治活動や考え方に賛同され、御支援をいただいたものと理解いたしております。

以上であります。

○真下紀子委員

原発の行政監視を行い、危険なプルサーマルの実施に同意するかどうかという判断をする知事におかれて、このようなことを続けている。また、臆面もなく北電の方は献金をし続けて、知事の方は個人献金だと言い張って受け取り続ける。これは、道民から見たら本当に不思議でしょうがないというふうに思います。クリーンな知事なのですから、ぜひ辞退をしていただきたいというふうに思います。

委員長、時間ですので、通告をしておきました、過去の外部監査にかかわる是正措置の状況については次の機会に回すということで、時間を守って、質問を終わりたいと思います。


※人名・地名等、コンピュータの機種によって表示できない旧字、異字等は通用字体に改めているものがあります。

[日本共産党道議団編集]

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