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幌延深地層研究センター坑内で事故/原因究明・事業中止を 13.02.22

幌延深地層研究センター坑内で事故

原因究明・事業中止を

道に住民ら申し入れ

北海道幌延(ほろのべ)町の幌延深地層研究センターの坑道で地下水の大量出水とメタンガス濃度が上昇した問題で、地域の酪農家や住民らが22日、高橋はるみ北海道知事に対して「現地調査をして詳しい事故原因を究明するとともに、使用済み核燃料の直接処分の研究開発を拒否するよう」申し入れました。同センター所長が地域住民への説明を拒否していることについても、知事として「説明に応じるよう要請すること」を求めました。

幌延深地層研究センターでおきた坑内事故の究明などを道側に申し入れる人たち
幌延深地層研究センターでおきた坑内事故の究明などを道側(右側)に申し入れる人たち=22日、北海道庁

同深地層センターは使用済み核燃料の地層処分を「研究」する施設で、研究坑道が掘り進められています。

原発問題全道連絡会(道原発連)によれば、事故は6日、掘削作業をしている同深地層研究センターの地下350mの坑道で発生し、メタンガス濃度の上昇により爆発の危険性があることから作業員24人全員を避難させたものです。けが人は報告されておらず、掘削作業は20日から再開されました。

幌延深地層研究センター
幌延深地層研究センター=北海道幌延町

しかし同センターを管理運営する日本原子力研究開発機構(旧核燃料サイクル開発機構)は事実を公表せず、事故隠しの疑いが出ています。

「核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会」代表委員の一人で日本共産党幌延町議の鷲見悟氏は「当初から指摘してきたように、地下水やガスが出やすく崩れやすい地層であり研究地としては不適切。幌延深地層研究センター事業は中止すべきです」と話しています。

申し入れは同「連絡協議会」と「高レベル放射性廃棄物処理施設誘致反対豊富町民の会」が行ったもので、60人が参加しました。鷲見氏らは「大量に出た水をどこに処理し、ガスはどのくらい出たのか」「機構側からの報告待ちでなく、道民の安全を守る立場で責任を果たすべきです」と迫りました。

道側は「来週中の現地調査」を約束しました。

(13年02月24日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)