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論評/解説
第3回定例道議会をふり返って

道は原発ゼロの工程表を示せ

10月5日閉会した12年度第3回定例道議会の焦点は、国会情勢が緊迫するもとで、消費税増税の阻止、泊原発再稼働を許さない道民の世論と運動を道政に届け励ますことでした。

日本共産党の真下紀子道議は「泊原発の再稼働反対」「大間原発の建設中止」の声を道議会に反映させ、原発依存を続けさせるための原発マネーの問題を追及。道の原子力にかかわる有識者会議などを取り上げました。さらに教育行政のあり方と特別支援教育の充実、建設労働者の実態をとりあげ、労働組合からも喜ばれるなど、切実な要求実現の先頭に立ちました。

(党道議団事務局長・小田一郎)

泊周辺3町村、交付金
で電気代割引24億円

本会議で一般質問に立つ真下道議
本会議で一般質問に立つ真下道議(9月26日)

真下道議は、電力の44%を原発に依存している本道で、知事みずからが原発ゼロに向けた工程表を作成し道民に示すように求めました。知事は、「国の動向を見守る」との姿勢に終始。山形や長野、神奈川などの各県が、再生可能エネルギーの目標値を定め取り組んでいるのとは雲泥の差です。

また、泊原発の地元で、事実上の電気料金割引が行なわれていることを明らかにしました。

財源は電源3法にもとづく国の交付金を、経産省OBや電力会社社長らが理事を務める財団法人電源地域振興センターに補助金として道が支給。年1回、各家庭や事業者の電気料金振替口座に振り込みます。町として一括交付を受けている岩内町を除く、泊村、共和町、神恵内村の3町村で年間約1億円、28年間で24億円になります。

真下議員は「北電から直接振り込まれ…『(原発反対の)口封じか』という声もある」と指摘。泊原発建設当初からの交付金と補助金、地方税収等の総額は、1133億円にのぼります。原発マネーが原発ゼロの声を封じる「暗黙の圧力になっている」と告発しました。

「朝日」「毎日」「道新」の各紙が大きく取りあげました。

ヨウ素剤はいらない?

道原子力防災討画に関する有識者専門会議の議事録を精査。専門委員のひとりが「昆布だしのみそ汁を毎日飲んでいれば(ヨウ素安定剤は)要らない」の発言を繰り返した問題をとりあげました。

電力会社等から研究費を受け取っている座長(元北大教授)は、〝コンブで代用できる〟との発言を、「実践的で的確」と後押ししています。委員の任命責任を問われた知事は「安定ヨウ素剤の服用指示が出されることが有効」と答弁。コンブで代用できる、との発言を退けました。この質問は全国に配信されました。

紙議員らと連携

東郷ダムで国側から状況を聞く紙議員、はたやま氏、真下道議ら
東郷ダムで国側(左から2人目)から状況を聞く(その右へ)紙議員、はたやま氏、真下道議ら(9月14日)

紙智子参院議員、はたやま和也党道政策委員長らと実施した調査(9月14日)に基づき、富良野市の東郷ダム(農業用)についてとりあげました。

同ダムは、水漏れによって着工後40年間、一度も使われていません。にもかかわらず、北海道開発局は建設にしがみつき、貯水量計画を430万tから18万tに減らす改修に46億円の税金を注ごうとしています。

真下道議は知事に対して、ダム建設を進めるための計画変更に安易に同意しないよう主張。知事が事業の妥当性などを「総合的に検討する」考えを、議会で初めて示したことは重要です。

一方で知事は、サンルダムについて、反対意見に耳を貸さず建設に同意。真下道議は「最初からダムありきなのか」と指摘しました。

夕張市長と懇談

鈴木市長(右端)と意見交換する真下道議、熊谷市議
鈴木市長(右端)と意見交換する真下道議、熊谷桂子夕張市議(9月6日)

真下道議は9月12日、夕張市を訪れ、鈴本直道市長らと懇談。財政支援の他、再生可能エネルギーの推進などで話し合いました。市長から要望を聞き道議会でとりあげました。

働く者の権利守る

会計検査院から教職員給与費に関する指摘を受け、道教委が実施した勤務実態調査を取り上げました。大阪府などの動きを先取りした、行政による教育への介入です。

髙橋教一教育長は真下道議の質問に対し、「授業時間中の聞き取りでは、教頭等が変わって授業をおこなうなど対応した」と答弁。授業中に教師が教室を離れ支障があったことを認めました。真下道議は、市町村教育委員会から道教委に対して批判が上がっていることに言及し、「いじめなどで困難に直面している教師集団を応援する」よう強く求めました。

予算委員会で道発注工事の労務単価についてただす真下道議
予算委員会で道発注工事の労務単価についてただす真下道議(10月2日)

道建設部発注の公共工事で、最低制限価格が予定価格の90%を保障されているにもかかわらず、10%超、20%超下回る低賃金が増えていることが、真下道議の質問で分かりました。「10%超下回った事業者は翌年度再調査する」(部局長)、「調査対象を2次下請け以下にも拡大する」(知事)との前向き答弁を引き出しました。

「北海道建設新聞」や「北海道通信・日刊建設版」など業界紙が取り上げました。

他党との違いくっきり

「領士・主権に関する意見書」に堂々と反対討論する真下道議
最終日の本会議で「領士・主権に関する意見書」に堂々と反対討論する真下道議(10月5日)

最終日、「大間原発の建設再開に抗議し、説明責任を果たすように求める決議」は全会一致で可決しました。

一方、尖閣諸島と竹島、千島列島にかかわる「我が国の領士・主権に関する意見書」案には日本共産党だけが反対しました。真下道議は、領土問題は国際的に道理もとづいた冷静な外交交渉こそ大事であり、「必要な法整備」「体制強化」の文書は国際的な緊張を高めるものであり「賛成できない」と主張しました。

国保への定率国庫負担削減に連動した条例案、美唄工業など道立4高校を削減する条例案、国の権限移譲で移管された不要・不急の道路建設を進めるための条例案などに反対したのも日本共産党だけです。

(12年11月04日、11日付「ほっかい新報」より)