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道議団の動き
凍結3ダムは中止に/周辺住民と自然保護団体/国交省政務官に要請 10.02.21

凍結3ダムは中止に

周辺住民と自然保護団体国交省政務官に要請

アイヌ文化壊し、水害招く

凍結3ダムの地図建設が凍結されている北海道内の三つのダムについて、建設に反対する自然保護団体や住民らが21日、ダムの視察に訪れた国土交通省の三日月大造大臣政務官に建設中止を直接要請しました。

三日月氏は沙流(さる)川水系の平取(びらとり)ダム(平取町)建設予定地と下流の二風谷(にぶたに)ダム(同)を視察。沙流川下流に位置する日高町富川地区の公会堂で、ダム建設に反対する自然保護団体や住民から意見を聴取しました。

平取ダムの中止を求めた「富川北一丁目被害者の会」の中村正晴代表は「沙滝川流域に住んで40年間。一度も起きなかった水害が、二風谷ダムの建設以来4回も起き、経営しているすし店が大被害を受けました。沙流川にこれ以上、被害を招くダムを造らないでほしい」と訴えました。

「二風谷ダムはアイヌ文化を踏みにじった違法なダムという確定判決が出ています」と指摘したのは、「平取ダム建設問題協議会」の松井和男代表です。

「平取ダムでもアイヌの聖地であるチノミシリ(祈りの場)を壊して建設しようとしています。ダムを造っても、土砂の堆積(たいせき)で機能が失われることは、二風谷ダムの現状を見れば明らかです」と建設中止を求めました。

北海道自然保護協会の佐々本克之副会長はサンルダム(下川町)について、「ダム建設が計画されているサンル川には、日本一たくさんサクラマスが生息しています。河川環境保全のためにも、ダム建設はやめるべきです」と強調しました。

「当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会」の安藤加代子氏ら3人は「当別ダムに頼らなくても、水源は十分確保できます」と訴えました。

三日月氏は「できるだけダムに頼らない治水が必要と、検証を進めている。よく検討させてほしい」と話しました。

(10年02月23日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)