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道議団の動き
サンルダム/意見聴取は平等に/自然保護団体申入れ 09.11.06

サンルダム意見聴取は平等に

推進派だけ
知事に説明

自然保護団体申入れ

道自然保護協会など9団体は6日、高橋はるみ知事に「サンルダム問題で自然保護団体や地元団体からも意見聴取をすべきだ」と要望書を提出しました。知事に意見聴取と検討会の開催を求めたのは、下川自然を考える会、サンルダム建設を考える集い、名寄サンルダムを考える会、サンル川を守る会、ネットワーク旭川地球村、北海道の森と川を語る会、大雪と石狩の自然を守る会、旭川・森と川ネット21、道自然保護協会です。

国が建設を進めるサンルダム(上川管内下川町)は、国土交通省が建設の凍結を決めています。高橋知事は2日、地元の意見を集約するとして、初めて現地を視察。その際、ダム建設を進める道開発局や、凍結解除を求める地元首長らの説明を受けました。

地元の自然保護団体が知事にダム予定地の環境や建設の影響を説明しようとしましたが、警備担当者に排除されたといいます。

要請では①推進派の説明だけでなく、ダム建設に批判的な市民団体・自然保護団体の意見聴取を平等に、早急に行うこと②ダムによらない治水対策を、サンルダム計画と比較して、公正に検討する場を早急に設置すること―を求めました。

道自然保護協会の佐々木克之副会長、江部靖雄事務局長、北海道の森と川を語る会の小野有五代表が要望書を手渡しました。

佐々木氏らは、「サンル川が合流する名寄川は堤防の整備が進み、洪水の危険性は低い。危険があるとすれば堤防未整備の地域であり、この地域の堤防整備こそ急ぐべきです」「サクラマスの生息環境保護のために魚道をつくるというが、ダムを建設してから効果を検証するのでは遅すぎる」と指摘しました。

応対した道建設部は「国交省のスタンスが変わったので、道としても対応を検討している。ダム予定地の視察は知事自身が現地を見てみたい、と急きょ行われた」と説明。「要望の趣旨はわかりました」と13日までに回答することを約束しました。

小野氏は「サンルダムには道も80億円を支出する計画になっている。知事は見識を示してほしい。踏みとどまって考える時です」と述べて、知事に直接意見を述べる機会をつくるよう重ねて要望しました。

天塩川水系サンル川に建設予定のサンルダムは、洪水対策、水道水や発電のための多目的ダムとして計画されています。総事業費は528億円です。

(09年11月07日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)