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談話
第4期道介護計画案の課題を考える/真下紀子 09.02.27

第4期道介護計画案の課題を考える

道議会議員 真下紀子

北海道は08年度までの第3期北海道高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画に続く、第4期計画案(09〜11年度)を策定へ、パブリックコメント募集中(3月4日まで)です。同計画についてこれまでの問題点などが解消される計画となっているのか、見てみます。

1. 特養ホームの待機者解消?

介護老人福祉施設の入所申込者状況調査の結果では、入所申込者総数2万3274人にのぼり、そのうち在宅待機者は7235人、介護施設利用者は8080人となっている。3年前の05年調査に比較して総数で2545人増加し、在宅待機者は329人の増加となっている。特に6か月以内の入所希望者は9531人増加し、1.3倍にのぼることから、3期計画の実績は、社会問題となっている特別養護老人ホームの待機者解消に逆行しているといえる。

しかし、05年と11年までを比較すると、要支援・要介護者の出現率を17%から18.1%と1.1%増に見込み、施設サービス利用者の出現率は3.5%から3.1%に減少し、利用率は20%から17.2%に2.8%の減少を見込んでいる。

このことから現実に施設利用を望む利用者を放置し、施設から在宅へのという方針を変えず、入所させないことによって実態として待機者の増加を是認する計画といえる。

道保健福祉部は待機者の増加理由について、高齢者人口の増加や介護報酬の引き下げによる事業者の参入減少などが要因と説明しているとおり、民間事業者任せの制度の矛盾が露呈している。

国の責任によって介護報酬の改善をはかり、利用者が希望するサービスを受けられない現状を改善させるよう計画の変更が求められる。

2. サービス利用の進捗と見込み

鳴り物入りで導入された介護予防だが、3期計画での進捗率はいずれも低い。

介護予防のうち訪問介護25.5%、訪問入浴介護18.8%、訪問看護35.9%、通所介護57.9%、通所リハビリテーション43.2%、短期入所生活介護26.9%となっている。

また、小規模多機能施設の進捗率は22.5%で、4期計画では6.7倍化、訪問介護35.9%を1.58倍化、夜間対応型サービスはカウント方法が変わったとはいえ0.9%の実績を5倍化するとしているが、これまでも経営が成り立たない事業への参入が困難なことから4期計画期間における倍化は目標倒れになることが容易に予測される。特に小規模多機能施設はスケールメリットがないため経営が厳しく、改善が求められる。

道は新しい制度のため周知できなかったと説明しているが、熊木県では独自に地域に根差した縁側事業として500か所を目標に事業展開しており、道の姿勢が問われる。

3. 介護基金の活用

介護給付費準備基金の積み立てが全道で132億円にも上っている。126団体で第1号被保険者の保険料に充当することを検討していると道が答えている。サービス見込が目標に達していないためもあるが、サービスを使えば保険料に跳ね返り、使わなければ徴収しすぎるという制度の根本的矛盾の表れでもある。

4. 療養病床削減の見通し

07年4月1日で医療型1万8713床、介護療養型8713床、計2万7450床の療養病床を、11年度末に介護療養型をゼロにして、一般病床2万720床と、介護老人保健施設等6012床の計2万6732床にする計画となっている。数字はつじつまがあっているものの、意向調査では、2603床は未定のままであり、介護老人保健施設の整備目標の達成は民間事業者任せの心もとない計画となっている。そもそも施設利用者の利用見込みを低く見込んでいる計画であり、実際の利用希望とのかい離が生じ、介護難民が多数出ることに大きな懸念が生じる。計画の目標設定の変更を求めるとともに、進捗状況を厳しく見ていくことが必要である。

(09年03月01日付「ほっかい新報」より)