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道議団の動き
道政をみる/談合疑惑、パーティー券購入 08.09.07

シリーズ道政をみる

談合疑惑、パーティー券購入

第3回定例道議会は9日、開会します。6月の前道議会では、官製談合事件が相次いで発覚、公共事業をめぐる不正疑惑は道民の強い反発を招きました。他党・会派が沈黙するなか、日本共産党道議団は徹底した調査と論戦で「疑惑」に迫り、注目されました。

(三上博介党道議団事務局長)

党道議団の調査で道下水道工事の過去五年間の平均落札率が93・7%と、官製談合疑惑で揺れる札幌市と同水準であることがわかりました。

党道議団チェック機能果たす

天下り次々発覚

全国市民オンブズマン会議が「談合の疑いがきわめて強い」と指摘する落札率95%以上の工事が全体の6割以上を占め、なかには、「神業」と思える99%台の工事も4件ありました。

高い落札率の背景に天下りの存在が浮かび上がってきました。5人の道庁OBを受け入れた道内企業四社の平均落札率が97・3%ときわめて高率であることが判明しました。

道下水道工事にも、公取委の立ち入り検査を受けた大手電機メーカー9社のうち6社が参入、約6割の工事を受注し、平均落札率93・5%だったことや、うち1社は当初、道が「いない」と隠していた道OBの天下りが二人いたこともわかりました。天下りと高落札率の関係が疑惑を深めたといえます。

サンルダムでも

道の下水道事業以外でも談合の可能性が強まっています。

道開発局発注のサンルダム付け替え道路工事では、15件中12件が90%以上(うち9社が95%超)で、工事受注業者11社には21人もの開発局OBが天下りしていたことや、釧路湿原の国営農地防災事業でも、118件中90%以上が109件(95%超76件)あることが党道議団の調査で初めて明らかになりました。

今回、真下紀子道議が追及した道の下水道事業や、サンルダム建設事業では、談合の必須要件である天下り、高落札率、競争性の低い入札の疑惑の三点セットが整っています。

しかし高橋はるみ知事は、真下氏の証拠を示しての質問に、「入札は適切に行われたと聞いている」と真相解明に後ろ向きです。

そればかりか高橋知事は、開発局の談合に関与した3社の指名停止期間を半分に短縮するという“暴挙”を行い、談合に甘い姿勢を浮き彫りにしました。

道の指針に反し

道トラック協会など道から補助金を受けている四つの関与団体が道の指導指針に反し、自民党の国会議員などの後援会から2007年までの4年間に約700万円の政治資金パーティー券を購入していたことが党道議団調査で判明しました。

花岡ユリ子道議の是正要求に対し、高橋知事は「購入自粛を改めて厳しく指導する」と約束しました。関与団体のパーティー券購入は、特定の政治団体に道民の税金が流れていると誤解されかねないとして、道は04年に購入自粛を要請する総務部長通知を送付。当時の山口博司副知事は花岡氏の質問に「(団体に)自粛を要請し、理解していただいた」と答弁していました。

パーティー券購入は道ト協会のほか、旭川空港ビル、道栽培漁業振興公社、道体育協会で、町村信孝、武部勤両自民党衆院議員、高橋知事の後援会から購入していました。

月刊誌『クオリティ』8月号は、「道関与団体が政治資金パーティー券購入。注意されてもやめない『懲りないメンメン』」と痛烈に批判しました。

花岡、真下両氏の質問は、マスメディアにも大きく取り上げられ、日本共産党の存在感を示しました。

(08年09月07日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)